月カン!雀賢荘 Vol.17


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┃賢┃┃月┃カ┃ン┃!┃雀┃賢┃荘┃Vol.17┃
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【月カン!雀賢荘★INDEX】―――――――――――――――
 
(1)麻雀NEWS
(2)お笑い雀賢士列伝
(3)レッツ必勝呪文
(4)若手でポン
(5)IT's雀馬鹿
(6)金言劇場
(7)吼えろ!白血病
(8)重箱の隅Q&A
(9)ハカセの四畳半から
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■ごあいさつ
 
 新たに麻雀プロが書き手に加わり、少し内容が変わりました。きっと、これ
からもコロコロ変わっていくことでしょう。ってなわけで、今月のメルマガを
お届けします。
 

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━━━(1)<麻雀NEWS>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
麻雀にまつわる最新ニュースです。ネタがないときは特集に逃げるかも。
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■世界麻雀選手権開催■
 
 10月23日〜27日、東京飯田橋で世界麻雀選手権大会が開催された。参加国は
日本、中国、台湾、アメリカ、スウェーデン、オランダ、ロシアの7ヶ国。
 
 参加者100名のうち日本と中国が各4割を占め、内容でも他国を圧倒。競技は
8荘(半荘じゃなく1荘)行われ、団体戦・個人戦ともに日本が優勝した。個
人優勝は初音舞さん。団体優勝は麻雀棋士奨励会Bチーム。
 
 気になるルールだが、中国麻雀をもとに国際公式ルールとして1998年に作ら
れたもの。日本式と違うのは、振り込みでも3人払いで、親子の点差がなく、
連荘がないこと。役も81個ある。
 
 これまで各国とも違ったルールで行われてきた麻雀が、初の世界大会を開催
できたことは大きな事件といえるだろう。とはいえ、これが異種格闘技戦のよ
うなムーブメントになっていくかは、大衆的支持の審判を待つことになる。
 

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━━━(2)<お笑い雀賢士列伝>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
雀賢荘に出没するキャラクター、サークル、出来事などを紹介します。
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■謎の強豪・JOKER■
 
 麻雀のトップ率はどんな強者でも3割強が常識となっています。しかしそん
な常識を大きくくつがえす強豪が雀賢荘に生息していることをご存知でしょう
か。その人の名はJOKERといいます。
 
 彼はしばしば5割近いトップ率を誇っています。しばしばというのは、彼が
次々と名前を使い捨てているためで、半荘数百回以上を打った信頼できる成績
は見ることができないのです。ですからトータル勝率は不明です。
 
 しかし、たとえば今年の4〜6月の勝率ランキングでは、JOKER、JO
KER.、JOKER..という三つの名前で、1位から3位までを独占していま
した。どれも60〜70回打って5割あまりのトップ率で、常人にできることでは
ないのです。
 
 また、現白虎王「蘇る銀狼」も彼のHNですし、(HNは忘れましたが)そ
の前の白虎王も彼だったと思います。ちなみに白虎王とは、10日間ほどの大会
「龍虎王決定戦」で勝率1位に贈られるタイトルです。
 
 彼はこういった成績をいつも上げており、それはAOL時代から続いていま
す。それほどに目立つ存在でありながら、個人的なプロフィールは明かさない
ため、彼はいつまでも謎に包まれています。そのためJOKER伝説がささや
かれ、彼をJOKER様と呼ぶ人もいます。
 
 普通に強いだけでそんな成績が可能なのか? この数字は麻雀というゲーム
の必然を超えているのではないか? そんな疑問がわいてくると思いますが、
そこらへんのことはよくわかりません。それでもたしかなこととして彼は実在
し、驚異的な成績を残しているのです。
 
 信じがたい数字を見たらイカサマを疑ってみるのは世の常でしょう。東風荘
では多重起動のイカサマが可能で、そのための専用ソフトまで開発されている
といいます(対策が講じられたようで、最近はこの種の話は聞かなくなりまし
た)。けれども雀賢荘ではそういった話は聞いたことがありません。また相棒
が同卓してサポートしていたり、観戦しながらチャットソフトで他人の手牌を
通しているわけでもなさそうです。
 
 彼はいったい何者なのでしょう? オフ会で会った人の話では、サングラス
をかけた50男で、タダモノではない雰囲気だったとのことです。若いころには
ヤクザの代打ちをしていたという噂もあります。
 
 ぼくも雀賢荘で彼と打ったことは何回かあります。また観戦したこともある
のです。しかし、彼はかならずしも真面目に打っているわけではないようで、
その麻雀の全体像はまだまだつかめません。おそらくこうであろうという推測
としては、メンゼン主体で手役を重視し、振り込みは極力回避するスタイルだ
ということでした。
 
 これはあくまで推測ですが、彼は強引にリーチで押すことは好まず、すべて
の局を自分なりにコントロールすることを理想としているように思います。お
そろしいほど細かい麻雀で、小場で着実に利を積み上げてゆく展開を得意とす
るのではないでしょうか。
 
 じつは彼にはもうひとつ大きな特徴があるのです。それはおそろしいほどチ
ャラチャラしていることで、チャットの軽薄さでは他の追随を許しません。対
局相手が女性だったら、「○○のためだったら何だってしちゃうよ〜〜〜〜」
だの「あなたを世界で一番愛してる(キッパリ)」などといった口説きチャッ
トが手裏剣のように放たれます。
 
 それは相手が男性でも変わらず、「今度、デートしようか?」「ニャハハハ
ハハ〜〜〜〜〜」といったチャットを、一回対戦すればゲップが出るほど満喫
できるでしょう。そんな会話を自動小銃のように打ち出しながら、彼は驚異の
勝率を上げてゆくのです。
 
 この前、ぼくが打っているときに彼が観戦に来たのですが、そのときのHN
は「あい詩てる」でした。このHNには彼のキャラが表れていたようで、同卓
していた古くからの知り合いは、「もしかしてJOKER?」とすぐに見破っ
ていました。
 
 彼は少し前にJOF(JOKER FAMILY)というグループを作り、
仲間を広く受け入れています。驚異の勝率に関心があって、彼の理念に共鳴す
るならば、門を叩いてみるのはいかがでしょう?
 
JOFのHP
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Aquarius/6485/
 

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━━━(3)<レッツ必勝呪文>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
麻雀の格言を紹介するコーナーです。役立ち度は保証せず。
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●呪文1【早いリーチは14ソー】
 
→まったく役に立たないが、もっとも有名な麻雀格言の立場を守り続けている
謎の存在。出典は不明。役立ち度☆
 
●呪文2【ドラより危険なドラ表示牌】
 
→ドラ表示牌はないと困るが、ありすぎても困るストーカー体質女みたいなも
の。シュンツ形にしか当てはまらない。役立ち度★★★
 
●呪文3【字牌リーチは3巡戻し】
 
→字牌切りリーチは捨牌の3巡くらい前にヒントがあるという意味。昭和40年
代のベストセラー「五味マージャン教室」に出てくる言葉。役立ち度★
 

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━━━(4)<若手でポン>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
若手プロによる戦術論。彼らはこんなことを考えて麻雀を打っている。
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■デジタリアンへの道■
 
 最近よく耳にする「デジタル」と「オカルト」という言葉。麻雀の打ち方や
考え方で、数理的か非数理的かで区分するための言葉らしく、いろんなところ
で議論されているけど、本当はどうなんだろう?
 
※一般にはツキや流れを意識しないのがデジタル、意識するのがオカルト。
 
 例えばこんな手牌。
 
A図  一二三三四五(7)(8)(9)5567
 
※一=1マン、(1)=1ピン、1=1ソー
 
 58待ちのドラも無いピンフテンパイとしよう。ピンフのみのこの手も、数
理的に考えると、リーチの有効性やツモれる確率、裏ドラの乗り具合等、さま
ざまに要素が絡み合うのがお分かりいただけると思う。
 
 そして今挙げた部分は単に自分の手恰好についての考察だけで、さらにこの
局面で起きた事象がゲームの勝敗にどう左右するかといったことも当然考えな
ければならない。そうしたことを全て考慮したうえでの数理的なアプローチは
非常に難しいかもしれない。でもそれができないとは思わない。
 
 ところでA図、58待ちのピンフテンパイから、5を2枚切れの字牌単騎に
変えてリーチを掛けたらどうだろうか? テンパイに向っている人がつかめば
打ちそうだし、あるいは大事に安牌としてとっておいた人が一発で打つかもし
れない。もちろん王牌に眠ったままかもしれない。こうなってくると単に確率
とは考えづらい。そこには人間の心理も入っている。
 
 さて「デジタル」といった概念の中に「期待値」という考え方がある。でも
大きく「期待値」といっても、実は数学的期待値と、人間の生態的及び遺伝的
傾向、そしてリスクを考慮して得られる主観的期待値=期待効用値は一致して
いない。
 
 こういった事柄を、おいらもしっかり捉えて麻雀をやって行きたいと思って
いるけど、メルマガを読んでる皆さんも、麻雀を打ってる時は点数とか手牌の
他に、相手3人の心にスポットライトを当てて見ると、麻雀の違った面白さを
発見できるかも知れないし、面白い戦術を発見できるかもしれない。以上「麻
雀複雑系」のレポートでした。
 
高橋常幸 日本プロ麻雀協会C1リーグ所属
 
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 デジタルとオカルトといったとき、オカルトという言葉にはマイナスの価値
観が混入していて、正しくはデジタルとアナログだ。それは平たくいうなら、
麻雀で流れを気にする?しない?といったことだろう。そう考えると期待値の
ような数字にまつわる発想って、どっちにしろ必要かもしれません。
 

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━━━(5)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
バブル絶頂期の89年、雀馬鹿への道をひた走る男の目に映っていたものは?
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■IT'sリアル麻雀屋巡り■
 
 あれは確か二十歳のころだった。麻雀を覚えて世界で俺が一番強いと思って
いた。そんなとき、俺は腕試しに麻雀屋巡りをしていた。
 
 東京から麻雀をぶちながら大阪に辿り着こうとポッケに10万握り締め、旅人
を気取っていた。
 
 当時、住んでいたのが埼玉県は熊谷の方だった。近所にある麻雀屋といえば
「さかえ」、まずそこの門を叩く。赤5ピンのみでアガれるところだ。慣れて
いないせいか戸惑いながら頑張っていた。が、最初は常連の親父達にいいよう
にあしらわれた。
 
 むこう気の強かった俺は悔しくて、その店でそのまま勝つまで打ち続けてや
ると思い座り続けた。何時間打ったのだろう。
 
 突然、店長が「斉藤さん、大丈夫ですか?」と言った。俺は体を気遣っての
言葉だろうと思っていた。すると横から店長が「うちアウトは出せないんで、
私の個人的なことと言うことで…」と俺の手に大5枚を渡す。
 
 慌てて代走を頼んで店長に駆け寄る。「気持ちは嬉しいけど、なくなったわ
けじゃないですから」と返そうとすると、「いやー斉藤さん、もう3日間も打
ちっぱなしじゃないですか。それにトップが1回もないですよ、相当やられて
るでしょ」と言った。
 
 そうか3日間も打っているのか……。懐を確認してみる、まだ大2枚とカゴ
にカードが数枚ある。山ほどあったカードが数枚になったから心配したのか、
トップが3日もないから気を使ったのか、それは分からない。
 
 店の気配り、店長の心遣いに気を良くして、また卓に戻る。だが、さすがに
次の日、突然、身体に異常を来たしてラスハン。結局、負けてしまったが、文
無しではない。残った金をポッケに入れ、身体を癒しにサウナへ向かった。
 
 ひとまずここで世話になるか、懐を癒したら旅立とう……。
 
斉藤勝久 1969/1/28生 血液型A型 ニックネーム:麻雀馬鹿一代
 
○日本プロ麻雀協会所属:雀王戦Bリーグ・雀竜戦A級選手
 
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 旅打ちに出ようとして一軒目でつまづいたという、プチ電波少年的放浪記。
これぞ雀馬鹿流アドレッセンス…なのか?
 

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━━━(6)<金言劇場>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
麻雀の金言を毎月ひとつずつ紹介します。
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■今月の金言■
 
 奴はいい指をしていたけれど、それ以上に、眼がいい、と私は思っていた。
 眼が乾いている。セリフは愛嬌がないでもないかったが、眼がすこしもゆる
んでいない。和了(ホウラ)したとき、他人の和了を眺めているとき、それが
同じ眼だった。何も揺れる気色がない。
 
 昔、ドサ健がこれに似た眼をしていた。けれども奴は、全体に、もっと燃え
ていた。
 
 片目のせいだろうか。この男のは表情に乏しく、陰気だ。その分をおぎなう
ように、明るくふるまう。
 
 かなり鍛えられているな、と私は思った。麻雀の技のことではない。勝負事
に対する身のこなしがだ。そうして、それはばくちでよりも、もっと他のこと
で鍛えられるのだ。
 
 たとえば、ハングリー、というような条件で――。
 
〜〜〜〜阿佐田哲也「新麻雀放浪記」より〜〜〜〜
 
■麻雀オタクの麻雀ゴタク■
 
 数年前、森山茂和さんというプロに焼肉をご馳走になっていたときのこと、
ぼくは麻雀が強いとほめられたことがあるのです。そのとき森山さんは「あれ
だけ打てるっていうのはさあ……」といい、ホウと思って聞いているぼくに、
続けてこういったのでした。
 
「きっと、よっぽど貧乏だったんだろうなあ(≧∇≦)ブッハハハハ!」
 
 そんなことをふと思い出してしまった1シーンでした。(^_^;
 

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━━━(7)<吼えろ!白血病>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
業界初の白血病雀士による麻雀講座。麻雀は骨髄で打て!!
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■われ、かくして生還せり■
 
 はじめまして。このコーナーを担当することになりました山口明大です。四
国徳島に住み日本プロ麻雀協会に所属しています。協会にはもっと有名な方や
将来有望な若手、かわいくて実力のある女流プロがたくさんいるにもかかわら
ず、なぜ山口って感じなんですが……。
 
 じつは山口は死の淵から戻ってきた豪運雀士なんです。去年の6月、検査入
院で慢性骨髄性白血病がみつかり、発見時にはあと2〜3日の命という危険な
状態でした。しかしその時期アメリカで新薬が発売され、それを個人輸入で使
うことができて、3ヶ月たらずで一時退院しました。
 
 それでも骨髄移植をしなければ約5年の命と言われ、親・兄弟を調べてもら
う。そして適合者がいなかったので、骨髄バンクに登録して探してもらうこと
に。適合者が見つからずに亡くなっていく人が多いなか、登録後2ヶ月足らず
で1人発見。ところが移植には失敗や後遺症の危険性があることを知ってしま
い、麻雀では超攻撃型の山口がひよって断ってしまう。
 
 これで次が見つからなかったら残り寿命は約5年。しかもビクビクしながら
生きなければならない。が、そこは豪運! すぐに新しく5人の適合者が現れ
る。そのなかには前の人より型が合い血液型も同じで年齢も若い人がいたので
す。条件がよくなっている。移植の時期もこちら側に合わせてくれるという。
これはありえないほどの好条件!! ここでリーチをかけなければいつかける?
ついに決断して骨髄移植。結果は最低10ヶ月入院のところを半年で退院。経過
も良好で麻雀を打てるまで回復できました。
 
 病気になる前、当たり前にしていたことが今では一つ一つ新鮮で、時間の大
切さを感じています。僕自身、入院中ネット麻雀をしていました。いろいろな
人がいろいろな所から参加しているネット麻雀。
 
 神様がくれた2回目の命を何か世のために使えればいいなと思っています。
少しでも多くの人に白血病のことを分かってもらい、骨髄バンクのことを知っ
てもらう。麻雀を通じて少しでも人の命を救うことができたらどれだけすばら
しいか。
 
 来月からは麻雀の経験談・戦術などを書いていこうと思っていますので、ど
うかみなさんよろしくお願いします。
 
山口明大(あきひろ) プロ麻雀協会所属 1976/5/29生
 
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 白血病になるのって豪運なの? そんな疑問はさておき業界初の白血病雀士
によるコラムです。
 

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━━━(8)<重箱の隅Q&A>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
麻雀に関するあらゆるQ&Aです。質問が寄せられたら取り上げます。
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■裸タンキはノーテンにできないの?■
 
◆Question◆
 
 福地ハカセ様、はじめまして(笑)。東京でカタギのリーマンやってるT四郎
という者です。いつもメルマガ楽しく読ませていただいております。メルマガ
やってる方って無条件で尊敬してしまいます(笑)。
 
 さて先日フリーで打っていたときのこと。快調にトップを走っていた私、そ
のままオーラスへ。ラス親だったので、テキトーに流すかアガり止めすればよ
かったのに、緑一色のタネが入っていたため俄然やる気をだしてしまい、何と
裸単騎まで食ってしまいました(笑)。しかし、折角の役満テンパイもむなしく
流局に。
 
 問題はここから。この店ではラス親ノーテンは流れ、アガり止めはありです
が、ラス親がテンパイ宣言すると連荘になります。つまり「もう1局」しなけ
ればなりません。
 
 ラス親でトップ目だった私は、当然連荘する必要がないので、裸単騎で「ノ
ーテン」宣言をしましたが、やっぱりというか何というか、他家からクレーム
がついたんです。
 
 こっちとしましては、リーチかけてない以上、手を開けるかどうかは任意だ
し、バップを払ってあげるという話だから非難される筋合いはないと思います
が、みんな「セコい」と言って私を非難するんです。メンバーを呼んで訴えま
したが「う〜ん、これはテンパイでしょう」と取り合ってくれません。
 
 ルール上は何ら間違ってないと思うのですが、やはり私がセコいのでしょう
か。お願いですハカセ、教えてください。気になって昼も眠れません(笑)。お
忙しいとは存じますが、よろしくお願いしますm(__)m
 
◆Answer◆
 
 なるほど。いつも博打ックな麻雀を打ってらっしゃるようで、なかなかスレ
たご質問ですね。それではお答えいたしましょう。
 
 たしかにT四郎さんのおっしゃる通り、理屈としては、裸タンキでもテンパ
イしていないといいはっていいはずです。しかし残念ながら、それは認められ
ないと思います。というのは、麻雀のルールでも論理性よりも納得性を重視し
ている部分があるからです。似た例としては食い代えの問題がありますね。
 
 中をアンコで持っている人が、なぜ中をポンして、中を切ってはいけないの
でしょう? これは許される場もありますし、許されない場もありますが、ぼ
くの知るかぎり認められない場合が多いと思われます。
 
 その理由はただひとつ、「わけわからんことするんじゃないっ!」という感
情的な問題ですね。麻雀もゲームである以上は、本来ならルールの整合性が優
先されるはずですが、あまりにもルールが複雑でつじつまの合わない箇所もあ
るために、ある程度は感情的に対処せざるを得ないということでしょう。
 
 裸タンキでもノーテンということは、浮気現場にかみさんが踏み込んできた
ときに、裸でもまだ入れていないといいはるようなものだと思います。ナチュ
ラリストの集会だといっても、やはり通用しないでしょう。
 
■質問の送り先
 
おそらく来月には消滅しているこのコーナー。
もう1ヵ月だけ永らえさせようという方は以下まで。
質問・投稿以外の内容でも歓迎します。
 
福地誠 HZN01410@nifty.com
 

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━━━(9)<ハカセの四畳半から>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
ハカセの麻雀ライフ、あるいは麻雀関係の仕事についての独り言です。
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■開かれた心の眼■
 
 ぼくは10代を頭でっかち雀士のまますごして、20代に入ってからはしばらく
麻雀をしなかったのでした。高校時代の自信が崩れ去ったショックもありまし
たし、また麻雀以外にもいろいろ面白いことがあったのですね。
 
 ふたたび雀馬鹿生活に突入したのは24歳のときでした。猫でも求人があった
バブル期にもかかわらず、まともに就職できず、ふとしたきっかけから麻雀に
ハマり込んだのです。
 
 すぐに点2や点5のフリー雀荘を流れ歩くようになりました。そんなある日
のこと、江古田の点5フリー雀荘にIプロとFプロが来るという広告を見かけ
て、その店に打ちに行きました。
 
 史上最弱というキャッチフレーズがつけられていたIプロは、その名の通り
飛びまくって不機嫌になり帰ってしまいましたし、また美人プロとして人気が
あったFプロも完封しました。
 
 それでいい気になれたのかといったら、そんなことはなく、そのあとでべら
ぼうに強い店長と打っては、何度となく当たり牌をピタッと止められ、同テン
をツモアガリされてしまうのでした。その一点読みは神技にも感じられ、歯が
立たない総合力の違いを感じさせられました。
 
 それからまもなくして、家の近くにあった点ピン(千点百円)のフリー雀荘
でバイトを始めたのでした。この店には恐ろしく強い雀ゴロが何人かいて、後
になってから最悪の店を選んだと後悔したものです。
 
 最初はオヤジどもにいいように食われていましたが、半年ほどしたころから
勝ち始めたのでした。このとき、やっと13枚雀士を卒業して、136枚雀士にな
ることができたのです。そして、半年前には神技としか思えなかった一点読み
も、そのころには謎が解け、同じように打つことができていたのです。
 
 それからは毎日が雀ゴロとの闘いで、それは強弱を競うロマンチックな勝負
ではありませんでした。麻雀を格闘技のように考えて上達を目指す者たちはみ
な借金生活に陥っており、麻雀を喧嘩としか考えないぼくだけが給料を取って
いました。その店は、大半の従業員が無給のタコ部屋となっていたのです。
 
 そんなハイリスク・ノーリターンのサバイバルを2年ほど続けたあと、その
間にできちゃった結婚していたこともあって、竹書房という出版社にもぐり込
んだのです。そのとき27歳になっていました。
 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
 

●○●○●「雀賢荘」からのお知らせ●○●○●○●○
 
 今回から、日本プロ麻雀協会の所属プロも書き手に加わりました。
 10月末から「雀賢荘」のほうにも日本プロ麻雀協会の所属プロに参加しても
らっています。従来の連盟の3人に加えて、新たな「プロ」階級の方が出没し
ますので、見かけたらお気軽に対戦してみて下さい。
 
 協会プロと生で麻雀を打ってみたいという方は、日本プロ麻雀協会道場「雀
王」に行けば、打つことができます。
 
http://www001.upp.so-net.ne.jp/npm/jano-open/index.htm
 

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発行   有限会社 アイ・エス・ジャパン
     毎月10日発行
編集長  福地 誠
記事協力 日本プロ麻雀協会
編集   有限会社 アイ・エス・ジャパン
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雀賢荘HP  http://jankenso.is-jpn.com/
 
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