■禁断のリーチの結末は!? |
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じつは、親のうさゆきだるまさんはその前から、タンヤオ・チートイ・ドラ2という恐ろしい手牌でダマテンしてましたが、その当たり牌の を絶対に出ない形で使い切っています。
すると8巡目、朝太郎さんがリーチしてきます。斉藤プロは出てもアガれない手牌のままずっとツモ切りしてましたが、13巡目に を引いたところでオリてしまいました。このとき朝太郎さんの手牌はこう。
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は当たりではありませんでしたが、まるで相手の手牌をほぼ読み切っているかのような斉藤プロの対応です。こうしてこの局は流局しました。
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●牌図5
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東4局、斉藤プロは牌図5の手牌から を切ります。このとき場には が2枚切られていましたから、そちらを先に切るのが普通でしょう。こういうところを年配プロは「あいつの麻雀は雑すぎる」と論評したりするのですが、そんなことはどうでもいいのでしょう、斉藤プロにとっては。
それよりぼくが感心したのは、ドラが2枚あるにもかかわらず、 を重ねてなんとかアガりたいという欲望をまったく見せなかった点です。おそらく「3900くらいいつだってアガれますよ」ということでしょう。あるいは「ドラ2枚くらいいつだって来るじゃないですか」ということかもしれません。
この局はうさゆきだるまさんがマンガンをツモアガリ。これで斉藤プロはラス目に落ちましたが、焦りの色をまったく見せません。
南2局、斉藤プロは牌図6の手牌でリーチをかけます。場にはソーズがバラバラと切れていますから、 は抜群にいい待ちとなっています。
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●牌図6
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しかし斉藤プロは浮かない顔。「ピンフのみのリーチなんて今年初めてですよ」とのこと。「安い男にだけはなりたくないってのがオレの原点なんスけど」といってます。
この後、うさゆきだるまさんからもリーチが入り、実質同テンながらもツモり勝って700点・1300点。「顔をつきあわせてたら、リーチしてナナトーサンなんて恥ずかしくて言えないですよ。ネットって便利ですねえ」とのこと。そんなにナナトーサンって恥ずかしいでしょうか?
これでまだラス目とはいえ、トップまで5000点弱の差となりました。こうなったら、ひとアガリでまくれます。
次局南3局、親を迎えて、こんな配牌から第一打に 切り。
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や を切らないところに余裕が感じられます。そして2巡目に をツモると今度は 切り。おそらく のみという安い男にはなりたくないんでしょう。その意識が実って、こんな手牌に育ちます。
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そしてテンパイから一発で(リーチはしてませんが) をツモって4000オール。余裕のよっちゃんで逆転です。
次局南3局1本場、こんな手牌で6巡目、2枚目の をポンしませんでした。
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ここらへんはセオリックです。ここにドラが1枚でもあったら話は違いますが、安くレンチャンするのは逆転されるチャンスを増やすだけ。そんなセオリーをしっかり守っています。「オレってじつはセオリックなんスよ」と本人がいうとおりです。
しかしオーラス、思わぬドラマが待っていたのでした。このとき持ち点は、斉藤プロ34500点、湘南★爆走族さん25100、★朝太郎★さん22200点、うさゆきだるまさん18200点となっています。斉藤プロはこんな手牌を、
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こんな手牌に組み換えて、14巡目、リーチをかけました。トップ目で禁断の役ありリーチです。
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このときのリーチ宣言牌 を、うさゆきだるまさんがポンしてこんなテンパイ。
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いったん ドラ1で不本意なテンパイを取っていたうさゆきだるまさん。ドラの を引いてテンパイを崩し、トイトイを狙ったところ、絶好のテンパイとなったのです。そして見事に をツモって3000点・6000点。
終わってみると、うさゆきだるまさんが31200点。斉藤プロが30500点。わずか700点の差。そう、余計なリーチ棒を出したせいで、斉藤プロは逆転されてしまったのです。
オーラスのトップ目は、役ありだったら絶対にリーチすべきではありません。思わぬ危険な状況になることもありますし、どのみち全ツッパするとしても、こんな微差での逆転が起きやすくなるからです。
「あっれ〜!! まあいっか。つぎにトップ取りゃいーんですよね?」
セオリックなんだか、セオリックじゃないんだか、よくわからない斉藤プロは、そんな結論を出したのでありました。
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