横山「
っていい待ちですよねえ。ヤマにありそうじゃないですか」
場には
が4枚出ているのに
は1枚も出ていません。こんなとき
はヤマに丸々残っているか、誰かがトイツやアンコにしているもの。横山さんはヤマに残っていると考えたようでした。そして12巡目、パチスロ王氏がツモ切りした
で「ロン!」。
横山「ふだんならリーチをかけることもありますけど、雀賢荘の人はカタイからダマにしました」
なぜか横山さんには雀賢荘ユーザーはカタイという印象があるようでした。それは雀賢荘ユーザーの特徴というよりも、たまたま横山さんの打った相手がカタかったのでしょう。あるいは美少女プロを相手にして緊張していたのかもしれません。
こうしてアガったのがチートイツのみ。一打ずつ節約を重ね、きっちりメンゼンで仕上げて、待ち牌まで選んだ結果が1600点の収入です。がんばった割に安い気もしますが、そんなことは考えないのが横山さんです。それがマンガンでも、あるいは1000点でも、いずれにしろ全力を尽くすのでしょう。点数は結果にすぎない、そんな考え方のようでした。1円でも1000円でも節約するところはキッチリ節約するのですね。
ここまで読んで、あまりにこまかい話ばかりで閉口してしまう方もいるかもしれません。
から
を切るのと
を切るのと、それがいったいなんぼの差じゃゴラァ!ということですよね。スーパーで1個18円の卵と19円の卵と、どちらを選ぶかといったような話ですから、そのご不満ももっともだと思います。
ですが横山さんの麻雀はまさにこういったもので、1円の差を考える麻雀なのだと思います。大学は経済学部でマーケティングのゼミに入っていたことも関係しているかもしれませんし、また現在は勉強中の身だというので、なおさらこまかい手順に意識的なのかもしれません。まだ勉強中なのでコツコツとやっている。この姿勢にはプロ意識が感じられます。絵画でいうならいまはデッサンの時期であり、抽象画を描くのはこれからということなのでしょう。